僕の浜学園生活は波瀾万丈なものだった。4年生初めにWeb授業からスタートしたが、これが受験勉強の始まりである。振り返ってみると、その頃は決して真面目に勉強しているとは言えなかった。計算テキストや漢字の広場も空白だらけなのに、両親には「やった」と報告していた。これは悪い見本だ、絶対にしてはいけない。
そんな自分だったが、6年生になり通塾しはじめた時、H2クラスになったことを知ってかなり焦った。しばらくは公開学力テストの成績もあがらず、算数の偏差値が32まで下がるほどだった。それでも復習テストで良い成績を取れていたため、なんとかH1に上がることができた。
H1でも苦戦が続き、日曜錬成特訓では2組に下がってしまった。今考えると、これで算数に対する苦手意識ができてしまったと思う。それでも、復習テストの成績が良くて念願のS2に上がることができ、教室の隅で小さなジャンプをして喜んだことを今でも覚えている。
そんなある日、僕は、奈良女子大附属中のオープンスクールに参加し、その自由さに衝撃を受けた。更にSSHの説明を受けると強く心を惹かれた。SSHでは一人一人が好きな研究をしている。「ここに行きたい!」と心から思うようになった。そんな中、父が次のように語りかけてきた。「この学校に行けるのは、ここにいる三分の一だけなんや」。これを聞き、僕は心を新たにして勉強に集中して取り組み、次のクラス替えでS1に上がることができた。
残念ながらVクラスには上がれなかったが、かなり成長できていたと思う。これは通塾することで生まれる競争心と先生の丁寧な添削のおかげだと思う。だからWebから切り替えて本当によかったと思っている。そして、通塾での実践力強化が実を結び、奈良女子大附属中に合格することができた。
僕が一番伝えたいことは、日々の復習テストに向けての勉強の大切さである。授業を重点的に復習することでしっかりと基礎力がつき、さらに積み重ねることで、実力がしっかり上がっていくのである。だからこそ、下克上することができたのだと感じている。