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執筆:四天王寺高等学校・中学校 理科 佐川みなみ先生

 インターネットが発達し、様々なことを簡単に調べられる時代になりました。
「インターネットで調べたら何でも分かるのに、なぜあれこれ覚えて勉強するの?」という声も聞こえてきます。
本当にインターネットで調べたら「何でも」分かるのでしょうか?
生物学の偉大な発明を紹介しつつ、考えてみましょう。

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 200年以上前、天然痘(てんねんとう)という病気が流行しました。天然痘は、感染力の高いウイルスによる病気で、かかってしまうと高い確率で死に至る、とても怖い病気でした。

そんな中、エドワード・ジェンナーという人が世界で初めてワクチンを発明し、多くの人を天然痘から救いました。
ジェンナーは、「牛痘という病気にかかった人は、天然痘にかからない」という言い伝えをヒントに、「天然痘によく似た病気にかかれば、天然痘に打ち勝つための何かが体の中にできるのではないか」という現在のワクチンにつながる発明をしました。
ワクチンは、現在も様々な病気に応用され、人々を救い続けています。

 さて、天然痘が流行したこの時代にインターネットがあり、『天然痘 治療法』と検索をしたら、『ワクチン』という検索結果が得られたでしょうか?
 答えはもちろん×です。インターネットで調べて分かることは「その時点で答えがある事だけ」です。誰も答えを知らない未知の問題は、いくら調べても答えは出てきません。
 ジェンナーは、未知の問題を解き明かすため、たくさんの情報を集め知識をつけ、その知識の中から、「なぜ牛痘にかかった人は、天然痘にかからないのだろう?」という疑問をもち、ワクチンの発明につなげたのです。

 この世界には、まだまだ多くの未知の問題があふれています。未知の問題の答えは、インターネットでは調べられません。未知の問題を解くための力を、ぜひ養っていってください。
まずはたくさんの知識をつけましょう。そして、その中で生まれる疑問を大切に、「なぜだろう」と考えるクセをつけてください。
 1つ1つの知識と、そこから生まれる疑問を考える力が、未知の問題を解く力となっていくはずです。

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