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執筆:四天王寺中学校・高等学校 社会科教諭 谷村大地

みなさんは司馬遼太郎という小説家を知っていますか。彼は、『梟(ふくろう)の城』『竜馬がゆく』『坂の上の雲』など、数多くの歴史小説を著しました。また、小学6年生の国語教科書のために書かれた『二十一世紀に生きる君たちへ』などのエッセイを読んだことがある人もいるかもしれません。

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さて、司馬遼太郎、というのは本名ではなくペンネームです。彼はこのペンネームに「司馬遷(しばせん)に遼かに(はるかに)及ばない」という意味を込めています。司馬遷というのは、紀元前100年前後の中国で活躍した歴史家のことです。

司馬遷は歴史の記録を担当する官職であった父のあとを継いで皇帝に仕え、歴史書『史記』を書きました。ところが、北方民族に敗北して逃げ帰った友人をかばったことで、皇帝の怒りに触れてしまいます。そして死刑を受けるか、生き恥をさらすことになる重罰を受けるかの選択を迫られます。死刑も考えました。もう一方の重罰は生きながらも人として扱われないものであったからです。しかし彼は、父から受け継いだ歴史書完成の使命を思い出すのです。『史記』を完成させるためには、恥をしのんでも生き残らなければならない。一時は生きる望みを失った彼は、立ち直り、父の代からの使命であった『史記』を完成させたのです。

みなさんは歴史上に尊敬する人物はいますか。司馬遼太郎は『二十一世紀に生きる君たちへ』の中で、歴史とは「大きな世界」で、「かつて存在した何億という人生がそこにつめこまれている」と述べています。歴史自体が、私たちが生きていく上でのぼうだいな教科書なのです。

歴史は学校だけで学べるわけではありません。小説・ドラマ・博物館……、さまざまな形で日ごろから触れる機会があります。その時もし、司馬遼太郎が司馬遷から大きな影響を受けたように、あなたの運命を変えてくれる人物に出会えたなら。歴史を学ぶことは、とても魅力的で、わくわくするものだと思いませんか。

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