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執筆:四天王寺高等学校中学校  理科教諭  祖開康彰

アルミニウムは地殻中に酸素、ケイ素についで3番目に多く存在し、鉄よりも多いです。

しかし、アルミニウムは自然界には単体として存在しません。そのため鉱石のボーキサイトに含まれる酸化アルミニウムを、薬品を使って取り出し、これを高温で融解し、電気分解することによってアルミニウムを取り出しています。ボーキサイトからアルミニウムを取り出す方法は難しく、1800年代後半になってようやく実用化されました。また、ボーキサイトからアルミニウムを取り出すには多量のエネルギーが必要であるため、少量のエネルギーですむリサイクルを積極的におこなっています。

アルミニウムは軽い金属で、アルミ缶、アルミホイル、アルミサッシ、お菓子の包み紙、送電線、CDの反射膜の部分、他の金属を少量加えた合金(ジュラルミン)として航空機の機体など様々なところに利用されています。

アルミニウムは鉄よりも酸素と反応しやすい金属です。鉄のさびは見かけますが、アルミニウムのさびは見かけません。実は空気中の酸素によってすでに酸化されて、表面は酸化アルミニウムのち密な被膜で覆われています。そしてそれ以上内部までは反応しません。しかも、この酸化被膜は無色透明なので見ても全くわかりません。この反応を人工的にアルミニウムの表面に厚い酸化被膜をつけた製品を「アルマイト」と言います。アルマイトはアルミニウムだけのときよりも丈夫になり、酸やアルカリにも強くなります。そのため、スマートフォンのボディー(プラスチックのものもあります)にも利用されています。ちなみに、アルマイトは日本人により1930年頃に発明されたものです。

今回は化学のお話をしましたが、化学だけでなく身近な様々なことに興味をもってください。また、アルマイトは実験室で簡単に作ることができます。さらに、アルマイトの表面には小さな穴が無数にあるため、そこに染料などを入れたりすることができ、スマートフォンのように色をつけることができます。興味がある人は実験方法を調べてみてください。ちなみに、酸化アルミニウムは宝石のサファイアやルビーの主成分です。