世間で言われているコロナ鬱は大人だけの問題ではございません。今、自宅に閉じこもる不自然な生活と先行きが見通せない不安からうつ症状に苦しむ子供たちが激増しています。

また、この時期は元々受験五月病といわれる受験生特有の症状が出やすいタイミングです。
実はコロナ鬱と受験五月病にはある共通点があります。この五月病がコロナ鬱で更に悪化してしまいます。受験生は新学期を迎えると「4月から頑張ろう！」と思って好きなことを我慢して皆さんギアをあげて勉強しがちですね。このこと自体はとても良いことです。が、やり方を間違えると受験五月病の引き金になります。さらに今年は新型コロナウイルスの影響で学校や塾にいけなくなったりしたので、外に行くことを我慢しながら自宅での勉強を頑張ったと思います。この我慢したり頑張ったりというのが短期間でしたら脳を刺激して機能をアップしてくれます。しかし、１ヵ月や2か月たち、脳が頑張り切れなくなると、そこで鬱症状が出てきてしまいます。

こうした状況を改善するためには、脳の疲労とストレスをリセットするために、次の３点が効果的です。

こうした基本的な対処に加え、保護者の方が子供に勉強を教える時の工夫は前回お話いたしました。今回はコロナうつ・5月病を吹き飛ばす、幸福ホルモンミックスジュースについてお話いたします。

ストレスがたまり、意欲がなくなってきますと、実は噛む気力もなくなってきて食べることも面倒になってきます。そして食べないと脳への栄養も足りなくなって考える力が衰えてくる上に、さらにストレスにも弱くなってまた意欲がなくなってしまうという悪循環に陥ってしまいます。
そこでかまなくてもしっかり栄養を得ることができるミックスジュースが大変望ましい飲み物だといえます。もっといいますと、脳のストレスに効く植物の栄養成分の多くが細胞の中に入っていますので、ミキサーで細胞をすりつぶして摂取するというのはとても効果的です。

では、私がおススメするストレスに負けないミックスジュースのレシピをご紹介します。
こちらは一般的な免疫力アップの効果があります。

材料は、次の通りです。

ここまでは普通のジュースと変わりませんが、さらに吉田流の隠し味としてこれを加えます。

これ、意外とおいしいので先入観なしに試してみてください。

もちろん、玉ねぎは隠し味だけではなく、アリシンという成分が免疫力をアップしてくれます。さらにケルセチンという成分がストレスで脳がダメージを受けることを防いでくれます。
脳がダメージを受けますと、幸福ホルモンであるセロトニンの合成も低下してしまいますので、玉ねぎは隠し味でありながらとても重要な要素です。ケルセチンは柑橘類にも含まれています。旬の食材の方が効率よく栄養素を摂取できますので、そういった意味でもこれからの時期は甘夏がおすすめです。

そしてリンゴは皮ごとがおすすめです。リンゴの皮に多く含まれるポリフェノールにはストレスを防ぐとともに、そのダメージから回復するのを助けてくれる作用もあります。

最後にバナナに関していえば、幸福ホルモンであるセルトニンの合成にはトリプトファン、ビタミンB6、炭水化物が必要ですが、バナナはこれらを全て含むいわば幸せの果物なのです。
さらにバナナのオリゴ糖は腸内環境を整えることで免疫力をアップしてくれます。
バナナの黒い点々（シュガースポット）にはこれらが多く含まれているのでミックスジュースには完熟バナナをお勧めします。

これらを全部ミックスジュースとして飲むことで、美味しいものを口にしながらストレスに強くなり、免疫力もあげることができます。

タイミングとしては5月にちょっと元気がなくなって中々よく噛んで食べてくれないというときに始めるのが効果的ではありますが、5月に限らず1年を通じて是非、メインの食事をとりながらコップ一杯のミックスジュースをプラスして飲むことを意識してください。

※本記事は「勝負メシ」に掲載の吉田たかよし先生動画より抜粋。
https://www.youtube.com/watch?time_continue=210&v=EJSMxQecwCQ&feature=emb_logo

≪吉田たかよしprofile≫
京都市出身。医学博士（東京大学大学院修了）。
受験を専門に扱う心療内科クリニック「本郷赤門前クリニック」院長。
学習カウンセリングのスペシャリストであり、
自身も灘中学受験を経て東京大学に合格した受験のスペシャリスト。