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執筆:北海道札幌市 北嶺中・高等学校 理科教諭 瀬山晴嗣

皆さんはお茶といったらどんなお茶を想像しますか?
お茶にはウーロン茶、紅茶などいろいろな種類がありますが、私は「緑茶」が目に浮かびます。苦いけど飲むと風邪予防などにもなる緑茶ですが、皆さんは「緑茶がなぜ緑色なのか」考えたことはありますか?茶なのに緑色...不思議ですよね。

お茶が緑色であるのは、光合成をおこなうときに必要な「クロロフィル」という成分が関係しています。植物が緑色に見えるのは、クロロフィルが緑色の光を反射し、私たちの目に入るからなのです。
茶葉は元々緑色に見えますが、放っておくと酵素の働きによってクロロフィルが酸化して、フェオフィチンという物質に変化し、褐色に見えるようになります。摘み取った茶葉を蒸したり、釜で炒ったりして熱を加えると酵素は働かなくなります。このような作業過程を「殺青(さっせい)」といいます。殺青を行うことで、私たちは緑色のお茶を飲むことができるのです。
緑色のお茶を入れ、長時間放置しておくと、茶色っぽくなります。なぜでしょうか?答えは、お茶の成分が空気中の酸素と反応したからです。殺青によって防ぐことができるのは、酵素による酸化です。茶葉から出てきたクロロフィルが、空気中の酸素によって酸化してお茶の色が茶色っぽくなっていたのです。

紅茶やウーロン茶は、茶葉に対して殺青をおこなわないので、酵素のはたらきによってクロロフィルの酸化が起こり、クロロフィルがフェオフィチンに変化します。また、紅茶やウーロン茶は、茶葉を発酵させます。発酵によって茶葉に含まれるカテキンという成分が酸化し、茶葉やお茶の色が赤褐色になっていきます。緑茶・ウーロン茶・紅茶は同じ茶葉から作られますが、発酵の方法の違いによって決まるのです。
身のまわりにある、当たり前だと思っていることを調べてみると、科学的で非常に面白いことがたくさんあります。目を向けてみましょう!!