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大阪府吹田市 金蘭千里中・高等学校 国語科教諭 川野貴志

私たちの生活に「読む」という営みは欠かせません。非常に様々な場面で、私たちはいろんな文章を読んでいます。しかしその中でも、国語の試験で文章を読むというのは、きわめて特殊なパターンになります。



私たちが本を読むときのことを考えてみましょう。
先に、知りたいこと、読みたいことがあります。図書室や書店の本棚の前に立ち、自分の関心のあることが書いてありそうな本を探し、タイトルや著者の名前や目次、前書きや後書きなどを確認して、自分の読みたい本なのかを確認してから読み始めます。
ごく当たり前のことですが、私たちはふつう、本を読むときには「何が書いてある本か」を分かった状態で読み始めるのです。



ところが、国語の試験ではどうでしょう。多くの場合は何の説明もないまま、「次の文章を読んで、後の問に答えなさい」と来ます。こんな状態のまま、あれだけ長い文章を読み始めるなんていうことは、国語の試験以外には、生きている上でほとんどないと言ってもいいでしょう。



ということは、国語の試験がスタートしたときにまずやるべきことは、この「異常事態」の解消、ということになります。制限時間があったとしても、まずはじっくりと「この文章は何について書いてある文章なのか」をつかむことに集中しましょう。先に友達が、何かの話で盛り上がっている。その話の輪に加わろうと思ったら、まずは耳を澄ませて、友達が何の話をしているかを聞き取ろうとするでしょう。そういうことを、まず国語の試験の最初にやるべきなのです。



多くの場合、文章の最初の方でそれがつかめるように、出題者は文章の抜粋の仕方を配慮しています。話題が分かれば、その話題について筆者はどんな結論を持っているかを探すつもりで読めば良い。国語ができる人は、そうした方針をもって文章の内容を理解しようとする癖がついています。できない人は、刷られた文字を順番に見ているだけです。その差を埋めるために、読んでいるときの頭の使い方を自覚することから始めていきましょう。