折れにくい心の育て方①
変化のスピードが速く、未来を予測するのが難しい現代。私たちをとりまく環境も大きく変わり、過去にはなかった問題やストレスが増えています。
そこで注目されているのが、困難にくじけず、折れにくい心を持つことの大切さです。しなやかで折れにくい心とは何か、なぜそれが必要なのかについて考えます。
監修:正木 大貴(医学博士)
逆境に負けない しなやかな心を持とう
困難にぶつかったときや失敗をしたとき、ほとんどの人はやる気を失ったり、落ち込んだりするものです。
しかし、ショックからなかなか立ち直れない人がいる一方、状況の改善に向けてすぐに行動する人もいます。
逆境から立ち直り、乗り越えていける人は「心の回復力」が高いと考えられています。言い換えれば「折れにくい心」を持っている人といえるでしょう。
社会が急速に進展するにつれ、私たちには、過去にはなかった困難やリスクが起こっています。
それらを予想し、避けるのは、今後ますます難しくなると予想できます。だからこそ、たとえ困難にぶつかっても、それを乗り越える心を育むことが大切です。子どもも親も、失敗しないことより、例えつまずいても起き上がる力を身につけていきたいものです。
折れにくい心をつくる前に知っておきたいこと
心が折れる原因は、人それぞれです。家事や仕事での失敗、他人からの非難や叱責、陰口を言われることで傷つくなど、いろいろな理由があるでしょう。
傷つくことが起きたときに、自分はその出来事をどう受け止めたかを把握しておくと、折れにくい心を育てる手助けになります。
- (例)義理の親に「あなたの子育てはダメ」と言われたとき
- A「私は今まで何をやってもダメだったから、きっと子育ても間違っているんだ」
- B「腹は立つけれどいつも非難されるわけではないし、たまにはそんな風に言われることもあるか」
Aは悲観的に、Bは楽観的につらい出来事をとらえています。「私はつらいことを悲観的(または楽観的)にとらえるタイプだ」と認識しておくと、より客観的な視点で、つらい状況を一歩ひいて見やすくなります。
これは折れにくい心をつくるための大切なポイントです。
まずは、自分の物の見方を意識することから始めてみましょう。
次回は、折れにくい心を育てる4つのポイントを紹介します。
進学教室浜学園