ぼくが中学受験を考えはじめたのは、親にすすめられたのがきっかけでした。正直、最初はあまりよく分かっていませんでした。でも、4年生の4月に塾に入ってから、少しずつ気持ちが変わっていきました。クラスはずっとSで、S3からS2、そしてS1へと上がっていったときは、とても嬉しかったのを覚えています。がんばれば結果が出るんだ、と初めて感じました。
でも、うまくいかない教科もありました。理科です。宿題は1回目をやっただけで「できた」と思ってしまい、復習テストも公開学力テストもなかなか良い点が取れませんでした。そんなとき先生に「2回目もしっかりやりなさい」と言われました。半信半疑で2回目をやるようにすると、不思議なことに点数が上がりはじめました。そして5年生のとき、初めてVクラスになることができました。
「やった分だけ力になるんだ」。そのときの経験は、ぼくの心に強く残りました。
それまでぼくはラグビーと水泳を習っていました。でも、勉強との両立がだんだん大変になってきました。水泳はメドレーが泳げるようになったところでやめ、ラグビーも5年生でやめました。少しさみしかったけれど、その分受験に集中しようと決めました。
そして5年生の春から秋にかけて、いろいろな学校の説明会や学園祭に行きました。その中で強く心に残ったのが大阪星光学院でした。生徒のみなさんがとても生き生きしていて、「ここなら自分に合いそうだ」と思いました。
「ぼくはここに行きたい」。はじめて本当の目標ができた瞬間でした。
それからの毎日は、学校の宿題と塾の宿題に追われる日々でした。塾の宿題は土日にまとめて終わらせていましたが、6年生のはじめの面談で先生に言われました。
「夏から日曜志望校別特訓が始まるから、宿題はすぐ終わらせる習慣をつけないと大変になるよ。」
それからは、塾から帰るのが夜10時でも、次の日には必ず宿題を終わらせるようにしました。
計算も毎日続けました。朝ごはんを食べたあと、15分だけ計算をする。短い時間ですが、これを受験当日まで一日も欠かしませんでした。
そして、6年生の夏休みがやってきました。
とにかく勉強しました。特に大変だったのが「3冠本」です。問題集には、「これをやりとげられない人は最難関を受ける資格がないと思え!」と書かれていました。正直、とてもきつかったです。でも、ぼくはどうしても大阪星光学院を受けたかったので絶対にやりきると決めました。お盆に祖母の家に帰省したときも問題集を持っていき、毎日勉強しました。祖母はとても驚いていました。
そして夏休みが終わるころ、自分でも変化がわかりました。今まで解けなかった問題が、スラスラ解けるようになっていたのです。自分の苦手な分野もはっきりしてきました。そして何より、「3冠本をやりきった」という大きな自信が生まれました。成績も一気に上がりました。
しかし、9月から始めた過去問はとても難しく、合格最低点にも届きませんでした。算数では120点満点中30点くらいのときもありました。でも先生は「今はまだ大丈夫」と言ってくれました。だからあまり焦りませんでした。
「取れる問題は絶対に取る。難しい問題は思いきって捨てる」。
それを意識して練習しました。過去問の点数はあまり変わりませんでしたが、合否判定学力テストではA判定でした。
試験直前、先生が言ってくれました。
「いつもの力を出せば絶対大丈夫」。
ぼくも、なぜかそんな気がしていました。
冬休みは大晦日もお正月も塾でした。でも唯一の休みの日に、つい4時間もLINEをしてしまい、親に携帯を取り上げられてしまいました。そこから本番までの10日間、携帯をさわらず勉強しました。学校に行っている時間だけが友達と話せる安心できる時間で、とても楽しかったです。
そして受験当日。
不思議なことに、まったく緊張しませんでした。浜学園でやれるだけのことはやったし、先生も大丈夫と言ってくれていたからです。
6年生の一年間は、つらいこともたくさんあると思います。でも、ぼくははっきり感じました。
勉強は、やった分だけ必ず力になります。
先生の言葉を信じてください。そして、今までの努力も、失敗も、全部自分の力に変えて、最後までがんばってください。きっと道は開けると思います。
