僕が、入塾したのは4年生の春だった。当時、周りには自分の2倍以上の点数を叩き出す賢い人がかなりいた。復習テストや公開学力テストは、学校のテストとは比べ物にならないくらい難しかった。僕は最初の一年間はクラスの中で成績が悪かった。成績表を親に見せるのが嫌だった。絶望感にさいなまれていると、いつの間にかクラスが落ちていた。それでも、踏ん張って次のクラス移動の時に元のクラスに戻ることが出来た。この時に丁度5年生になった。だんだん塾の環境にも慣れてきて、授業の内容も理解できるようになってきた。復習テストの点数も成績も少しずつではあるが、着実に上昇していった。だが灘中合格特訓を受けることはできず、受けている人を見て羨ましく思った。そうして過ごしているうちに5年生の志望校判定模試を受けた。結果は東大寺がB判定で灘に至ってはD判定だった。とてつもないショックを受けたのでとても印象に残っている。
冬期講習も終わり、6年生になった。それと同時に日曜錬成特訓や公開学力テストの後の東大寺学園中入試予想問題徹底演習によって、日曜日が5年生の時と比べ圧倒的に忙しくなった。家でのんびりとテレビを見たいと思っても我慢して受けることもあった。夏休みあたりから、夏期講習やイベントのために上本町教室に通うことが多くなった。日曜志望校別特訓も始まり、マスターコースよりも高度な授業や問題へと足を踏み入れた。M灘コースはついていくだけでやっとであった。クラスの変動も激しかった。しかしその中でも自分はより成長することが出来たと思う。6年生の第3回合否判定学力テストではおかげで東大寺や灘や開成にもAがついたので感激した。また入試直前特訓が近づいてくると所属教室内でも更に点数争いが活発になって楽しかった。
入試が終わった今思うことは、6年生までの入試勉強の生活は長かったけれどもあっという間だったということだ。4日という短い時間に最高のパフォ-マンスをするためにした努力はなかなか得難いものだった。
今も頑張って入試勉強をしている人達には、諦めずに信じて勝ち抜いてほしいと思う。