僕は中学受験で、「受験は万が一が起こりうる」という事を知りました。この事を少しでも分かってもらえれば嬉しいです。
その「万が一」が起こったのは、本命の甲陽の受験の時でした。その前までは、甲陽中入試練習や甲陽中プレ入試でも、大きなミスをすることはなく、良い順位がとれる時もありました。前受け校でも緊張はしましたが、「取り返しのつかないミスをしてしまった」と自分で思ったことはありませんでした。なのに、本命でそれをしてしまったのは、やはりあがってしまっていたのだと思いました。
甲陽の入学考査、1日目の国語でした。2日間にわたる入試の、最初の試験です。
「やめ。鉛筆を置きなさい」という声が聞こえて、僕は鉛筆を置きました。目の前には、自分の答案用紙があります。10問近くある記述問題のうち、いつもはほとんどが埋まっています。しかし、その時目の前にあった答案用紙には、5つほど何も書かれていない解答らんがありました。
つまり、本命の受験の、しかも1本目の試験で国語の記述を半分ほど(おそらく約40点ほど)を空白にしてしまったのです。これが僕の「万が一」です。本番でこのような致命的なミスをする人は、少ないとは思います。「万が一」なのですから。しかし、自分がこの状況に陥った時の動揺と絶望は計り知れません。大学受験でも、本番で致命的なミスをしないように気をつけようと思いました。みなさんがこのような状況になったときにするべきことは、とにかく深呼吸などをして心を落ちつかせることです。一般論ですが、これをいざしようと思うと、思った以上に難しいです。しかし、心を落ちつかせることができぬまま後の受験をすると、本当に不合格になってしまいます。甲陽は2日入試のため、まだ他の学校と比べ挽回がしやすいです。そう思い受験に臨んでくれると嬉しいです。僕は友達やアドバイザーの先生のおかげで、何とか2日間頑張ることができました。最後まであきらめない、その気持ちが合格を引き寄せてくれたと思っています。