ぼくが受験勉強を始めたきっかけは、4年生になった時に、テレビで寮のある中学校が取り上げられていて、そこには勉強や部活で頑張ることができ、自分自身が成長できる環境があることを知ったからです。ぼくは自分自身に甘いため、すぐにゲームやテレビの誘惑に負けてしまいます。だから、寮のある環境の方が、将来の自分のために良いと思いました。
その時、ぼくはスイミングスクールの選手コースに通っていたので、1週間のうち6日あるスイミングスクールを続けながら通える浜学園に入りました。授業は土曜日だけだったので、4年生のうちはスイミングスクールが終わった後に塾の宿題をやって、何とか復習テストに臨めました。5年生になると宿題の量が4年生に比べとても増えて、やりきれないことが多くなり、クラスが下がってしまい、浜に行きたくなくなりました。だけど、このまま終わりたくなかったので、スイミングスクールと他の習い事もやめて、浜だけにしました。そのおかげで、クラスも上がっていきました。
6年生に入り、内容がさらに難しくなり、公開学力テストでほとんど平均点を超えることはありませんでした。合否判定学力テストの結果から、このままでは合格できないとあせり、逃げたくなりました。親は「不合格でもいいので、逃げずにやれるだけやろう」と言ってくれましたが、素直に返事ができませんでした。そして、お世話係の方に相談し、算数の先生が親切に話してくれて、勉強の仕方や苦手問題の解き方を教えてもらいました。それまでしなかった質問や間違いなおしが少しずつできるようになり、自分なりにわかるようになってきました。そのおかげで、志望校判定の結果もよくなってきました。
そのあとも、算数の先生やお世話係の方が励ましてくれて、最初の学校の試験当日になりました。それほど緊張せずに、今まで通り問題を解くことができ、合格しました。次の第一志望校の試験は、今まで味わったことがないくらい緊張し、最初の科目は解き終えるのに時間ギリギリになってしまいとてもあせりました。そして、また逃げたくなりました。でも、ここで逃げたら、今までの努力と励ましてくれた両親や先生たちに申し訳ないと思い、絶対合格するぞと思い直し、何とかやり抜くことができました。試験が終わった後、どっと疲れが出ましたが、やり終えた気持ちですっきりしました。しかし、次の日から結果発表まで、心配で、まだ2校の試験があったけど、なかなか勉強に集中できませんでした。
そして、ようやく結果発表の日になりました。結果は合格でした。この時も、今まで味わったことがないくらい、うれしかったです。本当に最後まで逃げずに勉強してきてよかったと思いました。何よりも、逃げだしそうなときに、ぼくを支えてくれた両親、先生やお世話係の方に感謝しています。ありがとうございました。